交流分析士の資格

今回は、交流分析に関する資格についてご説明します。
交流分析に関する資格の名前は、そのまま判りやすく「交流分析士」です。
前回お話した「日本交流分析学会(日本TA学会)」が認定する交流分析の資格なので、確かな権威があります。

「交流分析士」になるまでの流れは以下の通り。

1・日本交流分析学会に入会
学会に入会するためには、審査を受けなくてはなりません。
大学学部か同等の学識があり、教育・医学・看護・心理学・保健衛生といった諸分野の職業についていて、それらに認められると正会員に登録。
そうでなければ、準会員に登録されます。

2・認定申請
交流分析士になるため受験を受けるには、日本交流分析学会に入会し、正会員として3年以上経っていなくてはなりません。
もし正会員からではなく準会員として入会した場合、正会員となるために講習会に参加して交流分析について勉強することが必要となります。

3・書類選考
交流分析士になるためには、以下の経験等が必要です。
 1・他の学会や研究会でのものを含めての学会発表を2回以上。
 2・学術雑誌や学会誌に、著書や原著論文が1編以上掲載されている。
 3・具体的ケースを実践した経験が5例以上。
 4・自己分析(交流分析による)
 5・学会や研修会への参加。
 6・学会認定研修スーパーバイザーからの推薦書あり。
・・・これらの記録等を記した書類で選考され、学会理参会にて合否の認定がなされます。
「交流分析士」を目指す方はぜひ頑張って取り組んでください。

交流分析の機関など

ありとあらゆる業種に協会・学会・資格などがあるように、交流分析にもそれらが存在します。
協会は「NPO法人日本交流分析協会」や「日本TA協会」、学会は「日本交流分析学会」。
資格は「交流分析士」の資格となりますが、これには日本カウンセリング学会に認定されているものと、日本交流分析協会に認定されているものの2種類があります。
当然ですが、どちらもエリック・バーン氏が提唱したことが元になっています。

協会や学会では、交流分析を学ぶための講習・セミナーや、交流分析に関する大会などが数多く開かれています。
交流分析を正しくしっかりと学びたい方は、これらが関係している場で学ぶことがいちばんの方法でしょう。

上記のものは日本における交流分析の機関ですが、もちろん、国際的な交流分析の機関も存在しています。
その名も「国際交流分析協会」。
「The International Transactional Analysis Association」から、通称を「ITAA」とも呼ばれています。
(「Transactional Analysis」の日本語訳を「交流分析」といい、交流分析を「TA」と呼ぶこともあります)
他には、「欧州交流分析協会」に「西太平洋交流分析協会」、それから国際的な交流分析学会も。

以上のように、世界のありとあらゆる国をまたいで交流分析の協会や学会が存在しているのです。
つまり、交流分析は心理学理論・心理療法として非常に注目を集めているのだと考えられるでしょう。