交流分析・・・ミニ脚本
交流分析において人生脚本は有名です。
人生脚本は長期的に人生を考える概念ですが、それに対して短期的に述べているのがミニ脚本です。
これは、ヘッジス・ケーパーとテイビー・ケーラーという二人の心理学者によって提起された、交流分析の概念のひとつです。
ミニ脚本で述べられている概念は、短時間に起こると考えられる行動パターンです。
人生脚本が自らの人生を物語的に計画してしまうものならば、ミニ脚本はそれを裏付けて強化していく行動のひとつひとつだと言うことができるでしょう。
ミニ脚本には以下の4つからなる基本概念があります。
【ドライバー】
「駆り立てるもの」とも言い、ミニ脚本の第一段階。
以前13の禁止令の項で述べた拮抗禁止令(完璧にしろ・満足させろ・努力しろ・強くなれ・急げ)を発し、これによって精神的に働きかけることです。
【ストッパー】
ドライバーの拮抗禁止令に対応しきれなくなると、次はこの「ストッパー」が起こります。
ストッパーにもドライバーと同じように、楽しむな・愛されるな・幸せになるな・自立するな、という4つの禁止令があります。
【ブレーマー】
ストッパーの禁止令が自分に対してではなく、他人に対して感じるようになることが「ブレーマー」です。
【ディスペア】
ディスペアとは絶望や落胆です。
他人に尽そうとする「ドライバー」、そのために自分を犠牲にしようとする「ストッパー」、責任転嫁の「ブレーマー」、これら三つが相互作用すると起こるものです。